2012年11月2日金曜日

山岳写真塾 -2- 「写真のアクセント」


前回、『山岳写真塾 -1- 「足もとを撮る」』について書きました。

参考になったという御意見を頂き、ほんとうに嬉しいです。


今回は、「写真のアクセント」について書きたいと思います。


前回は、たくさんの種類の写真を撮るってことでしたが、
今回は、一枚の写真で、何を伝えるか、写真の表情をどう表現するかということを主題としたいと思います。

講師や他の参加者の方のお話でもありましたが、シンプルな風景写真や昆虫写真が好きな人もいてもよいし、今回の主題のような写真を好きな人もいてもよいとのことです。

ですから、「どちらが良いか。」ということではなく、
自分なりに似た情景の写真を撮ってきた中から選び、並べて、見ていただきたいと思います。

たとえば、この3枚です。

1枚目。
秋の雲と青い空の写真です。
シンプルで、癒されるような感じでしょうか。

2枚目。
葉の落ちた、木を入れました。
なんとなく、晩秋を思わせる感じでしょうか。

3枚目。
逆光で、太陽を石碑に重ねました。
不思議なパワーを持っている感じでしょうか。

どの写真がお好みかはわかりませんが、カメラの位置、アングル、人の位置によって同じ所で撮っても、伝わることが全然違うことがわかりました。


さて、次は。
「縦のものを入れると緊張感。等間隔に入れるとリズム。斜めは立体感。」
を試してみたいと思います。(少し写真が悪いですが。。。)

まずは、何もない、草原と空の写真です。
広大で、穏やかな印象です。

次に、鉄塔を等間隔で、(といっても2本ですが) 入れてみます。
すこし緊張感というか、しまった感じです。

さらにその鉄塔に、斜めの大きな鉄塔を入れてみます。
かなり迫力や立体感が出てきた感じです。

小さくても、斜めの鉄塔のおかげで、立体感がある感じです。


もうひとつ次に
「横でも、縦でも撮ってみる。ひいたり、寄ったりしてみる」
一般的には横の構図が撮りやすいのですが、縦にすることで、違う写真になります。
また、広角で全体像を入れるのもよいし、ズームで切り取ってもよいとのこと。


まず、横の構図です。
遠くの山々が見渡せる 広々とした感じでしょうか。

縦の構図にすると、空の広がりや、崖の高さがさらに伝わってきます。

今度は、広角とズームです。
今回宿泊した王ヶ頭ホテルを撮影しました。

まずは広角です。
まわりの情景も十分に伝わる感じでしょうか。

ズームにします。
建物の形状、山肌の具合より、自然の厳しさが伝わる感じでしょうか。

構図や被写体を少し意識するだけで、写真にアクセントが出て、伝わる情景が全然ちがうことに気付けて、ますます楽しくなってしまいました。

似たような構図の写真を並べてみますので、先に述べたちょっとした違いにより、
写真の印象がどう変わるか、見比べてもらえたらと思います。

木を入れました。

草を入れました。

大きな木はありません。

大きな木を入れました。

低木ばかりです。

枯れた形状の豊かな木を入れました。

ちょっとの工夫で、たくさんの違った写真が撮れました。
たくさん撮って、自分の感じた情景を 上手に伝えられるような写真が撮れるようになりたいです。


次回は、「空」について、引き続き書きます。



=撮影機材= すべてSONY製

カメラ

α77
http://www.sony.jp/ichigan/products/SLT-A77VQ/

NEX-5N
http://www.sony.jp/ichigan/products/NEX-5N/store-w/


レンズ

カールツァイス Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSMhttp://www.sony.jp/ichigan/products/SAL2470Z/

カールツァイス Distagon T* 24mm F2 ZA SSM
http://www.sony.jp/ichigan/products/SAL24F20Z/

カールツァイス Vario-Sonnar T* DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA